米ゼネラルモーターズ(GM)は、独子会社オペルの独ボーフムと英エレスメアポートの工場を閉鎖し、ポーランドにあるオペルのグリヴィツェ工場の生産能力を拡大することを計画している。独『シュピーゲル』誌がGM内部筋から得た情報として報じた。GMはポーランドの他、ロシア、中国、インド、メキシコ、ブラジルなど低コスト国(LCC)における生産を今後強化していく意向という。最終的にはGMグループの自動車生産拠点の80%をLCCに移管する計画という。
\グリヴィツェ工場では現在オペル『アストラ』をノックダウン生産している。同工場の生産能力を25%拡大することで、ボーフム工場での『ザフィーラ』の生産を2015年に打ち切る予定という。
\今回の計画はオペルの業績不振を受けたもの。GMグループは昨年、連結決算で76億ドル(約57億3,000万ユーロ)の黒字を計上したが、GMの欧州生産を担うオペルは7億5,000万ドルの赤字となった。
\なお、ポーランドのグリヴィツェ工場は1998年の設立で、現在3,000人を雇用している。人件費はドイツ工場に比べ大幅に安い。また、グリヴィツェ工場は特別経済区にあり、税優遇措置を受けている。
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