EU(欧州連合)助成金がポーランドの雇用創出に大きく貢献している。ブロツワフ大学の経済学者、ヤヌシュ・ザレスキ氏の推算によると、EUの助成を受けて多様な雇用促進プログラムが実施されているおかげで約43万人の雇用が創出され、失業率を2.5%引き下げているという。現地日刊紙『ジェチポスポリタ』が20日報じた。
\ポーランドは地域の開発および競争力向上を目的としたEUの構造基金から、2007~13年までに最高673億ユーロの助成枠を取り付けている。資金は政府、地方行政、域内提携の3つのレベルで実施されるインフラ構築、人材育成、地方開発などのプログラムに投入される。地域開発省によると、人材開発と企業刷新促進のための国家プログラムだけでも、これまでに19万8,000人の雇用を創出している。
\ただ、長期的には助成の打ち切りなどで持続的な雇用が脅かされる可能性があり、EU助成プログラムで創出した雇用は2020年には17万人に減っているとザレスキ氏は予測する。有能な人材を確保できるなど企業の恩恵が大きいことは確かだが、EU助成金の使い方に熟慮が足りないとの批判の声もある。
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