ドイツのエネルギー大手RWEのチェコ子会社RWEトランスガスが16日発表した2011年通期の純利益は141億コルナ(5億7,000万ユーロ)となり、前期実績を50億コルナ上回った。売上高は250億コルナ増の1,738億コルナ。
\ヘルマン社長によると、ガスの貯蔵・輸送事業がそれぞれ18億3,400万コルナ、73億3,800万コルナを計上し、安定した収益をもたらした。一方で、販売事業の利益はロシア・ガスプロムからの調達価格が高いことが圧迫要因となり、1億8,000万コルナにとどまった。
\トランスガスは市場相場が下がっていることを根拠に、ガスプロムに対して取引価格の引き下げを求めて調停手続きをとった。裁定が出るのは来年になる見通しだ。
\トランスガスはチェコ最大のガス供給会社で、200万人を超える顧客を抱える。ただ、スポット市場で割安にガスを調達している競合に押されて市場シェアは5割を切った。
\なお、今年2月には送ガス網事業子会社のNet4Gasを売却する方針を発表した。JPモルガンが売却業務を担当する。アナリストらの推測によると売却価格は最高で500億コルナに及ぶ見通し。今月、買収希望者にNet4Gasの企業情報が公開される予定だ。
\(1CZK=4.29JPY)
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