ロシアからの資本流出が加速している。経済発展省のアンドレイ・クレパチ次官は15日、4月の資本流出額が約80億ドルに達したと発表した。経済発展省は以前、昨年から始まった資本流出は今年4月頃に終息するとの見方を示していたが、この予想が大きく外れることになった。これまでの流出額は、昨年10-12月期が350億ドル、今年1-3月期が356億ドルだった。
\クレパチ次官は4月の結果について、「思ったよりも深刻」と述べ、5月もこの傾向が続くと予想する。一方、今年後半には資本流入が回復するとし、通期の資本流出額は250億ドルにとどまるとの見通しを示している。
\なお、昨年の資本流出額は805億ドル(中央銀行データ)に上った。投資機会が減少した上、12月に実施された下院選挙での不正行為や3月の大統領選における大規模な反政府デモなど社会・政治不安が投資家の足を遠のかせていると見られる。
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