日立製作所は2009年に閉鎖したチェコ工場を再開し、自動車のショック・アブソーバー(緩衝装置)を来年3月から生産する。5月29日付けの現地紙『Ceske Noviny』が報じた。
\現地ニュースサイト『Ceskapozice』によると、同社は来年3月に北ボヘミア地方のジャテツ工場を再開し、閉鎖するまで生産していたプラズマテレビに代わりショック・アブソーバーの生産を開始する。同年に300人を採用する予定という。
\ジャテツ工場は2007年にプラズマテレビの生産を開始したが、価格下落と需要減少により2009 年に閉鎖を余儀なくされ、従業員約800人が失業した。これを受け、チェコではジャテツなどの工業団地への外国企業の誘致助成政策などで議論が白熱した。
\ジャテツ工場は自動車用ショック・アブソーバーの工場としては欧州で最大規模となるもよう。日立グループの日立オートモーティブシステムズは供給先については明らかにしていない。CTK通信によると、同社は主要顧客としてトヨタ自動車や米フォード、ゼネラル・モーターズ(GM)、ホンダ、スズキ、独フォルクスワーゲン(VW)、アウディを持っている。これら7社の工場がジャテツ工場から150キロメートル圏内にあるという。
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