2012/6/6

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ルーマニアの風力発電、今年は2倍に拡大へ

この記事の要約

ルーマニアの風力発電能力は今年2倍に拡大する見通しだ。チェコ国営電力CEZのルーマニア子会社の社長で、同国の電力供給事業者連合会の会長を務めるイオン・ルング氏が明らかにした。ブルームバーグ通信が29日報じた。\ ルング社 […]

ルーマニアの風力発電能力は今年2倍に拡大する見通しだ。チェコ国営電力CEZのルーマニア子会社の社長で、同国の電力供給事業者連合会の会長を務めるイオン・ルング氏が明らかにした。ブルームバーグ通信が29日報じた。

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ルング社長によると、同国の風力発電能力は今年、昨年末の1,000メガワット(MW)から2,100MWに倍増する見通し。現時点ですでに1,541MWに達しており、現在のインフラ整備状況と政府の支援を考慮すると3,500MWに伸びる可能性もあるとした。

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ルーマニア政府は再生可能エネルギー関連企業の誘致政策を推進しており、ドイツのエーオンやイタリアのエネルなどエネルギー大手がウインド・パークの建設に着手している。CEZも11億ユーロを投じコンスタンツァ地方に巨大なウインド・ファームを建設しており、同国の風力発電分野における最大の投資企業の一つとなっている。

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ルーマニアでは、再生可能エネルギーの利用を促進するためグリーン証書制度を導入しており、電力供給会社に風力発電電力をMW時当たり28~57ユーロで買取ることを義務付けている

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国営送電網会社のトランスエレクトリカは今年、7億8,200万レウ(2億1,900万ドル)を投資して送電網を拡張し、風力発電量の増加に対応する計画だ。

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ただ、エネルギー規制当局(ANRE)は過度の補償を防ぐためグリーン証書を取得した風力発電事業者の監視を強化しており、業界関係者からは投資減速を懸念する声もあがっている。

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