2012/6/13

ロシア

ルーブル安は欧州債務危機が原因=ロシア中銀総裁

この記事の要約

ロシア中央銀行のイグナチェフ総裁は6日、このところのルーブル安の原因はユーロ圏の債務危機にあるとの見方を示し、ユーロ圏首脳の危機対応を批判した。\ イグナチェフ総裁はサンクトペテルブルグで開かれた銀行業界に関する会議で、 […]

ロシア中央銀行のイグナチェフ総裁は6日、このところのルーブル安の原因はユーロ圏の債務危機にあるとの見方を示し、ユーロ圏首脳の危機対応を批判した。

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イグナチェフ総裁はサンクトペテルブルグで開かれた銀行業界に関する会議で、欧州危機がルーブル下落の「最大または唯一の原因」だと指摘。「不幸なことに欧州の政治家はこの危機に対する明確で確固とした解決策を出していない。経済活動の低下に対する新たな懸念が原油価格の下落を招いている」と語った。原油価格は欧州債務危機が拡大し景気が減速するとの懸念から5月に急落。サウジアラビアと並ぶ世界最大の産油国であるロシアの通貨ルーブルも値を下げており、今月初旬には3年ぶりの低水準を記録。現在は32.830ルーブル近辺で推移している。原油価格の下落による資金流出のほか、ルーブル高を予想していた投資家によるストップロス注文がルーブル安に追い打ちをかけた。

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イグナチェフ総裁は一方で、通貨安がインフレに与える影響については、ルーブルへの圧力はそれほど強力ではなく長期間に渡ることはないとの見方を示したうえで、4月につけた1ドル=29.50ルーブルの水準を回復すればインフレ目標への影響はないと強調。「いずれにせよインフレ目標は変更せず、インフレ率を6%以下に抑えるよう努力する」と語った。

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ロシアの昨年のインフレ率は6.1%と過去最低の水準に低下、経済成長率は4.3%だった。政府は今年の成長率を3.4%と予想している。

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