ポーランド財務省が13日、ロシア化学大手アクロンによる国営企業ZA タルヌフの買収提案に否定的な見解を示した。アクロンへの売却はタルヌフの企業戦略と相いれず、国内の化学産業の発展を損なうとの見解を示した。アクロンはこれに対し、タルヌフ買収提案は「ポーランドの民営化計画に応えるもの」として、買収提案を固持する構えだ。
\タルヌフは収益率改善のため、効率性の向上、資産の最大利用とともに、ミネラル肥料、プラスチック、有機化学品、無機化学品という4つの主力事業分野のシナジー効果を高めることに注力する戦略を打ち出したばかり。アクロンへの経営権譲によりタルヌフと国家資産の長期的な価値創出が損なわれると、財務省は懸念している。
\アクロンが提示したタウロンの1株あたりの買収価格は36ズロチで、約4,155万株を買い取る計画だ。バニアック副財務相によると、政府は総額15億ズロチという買収価格に不満足で、近日中に提示されると見られる別の投資家の買収提案に期待しているもようだ。
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