今年初めにロシア、ベラルーシ、カザフスタンで発足した関税同盟の滑り出しが好調だ。今年第1四半期のロシアの総貿易額が前年同期比3%にとどまる中、同盟に基づく統一経済圏の貿易高は17.5%と大幅に伸びている。ロシア経済紙『ベドモスチ』が5日、関税同盟の執行責任機関であるユーラシア経済委員会のスレプネフ通商大臣の談話として伝えた。
\特にロシアからベラルーシとカザフスタンへの乗用車輸出は、それぞれ前年同期の3倍、4倍と急増した。現代自動車、ルノー、フォルクスワーゲンなど、ロシアの総生産高の4割を占める外国メーカーも、貿易同盟の拡大の恩恵を受けて輸出を伸ばしている。
\スレプネフ大臣によると、ロシア中部向けの中国からの輸入は従来、サンクトペテルスブルク港経由が主流だが、輸送距離を大幅に短縮できるという利点からカザフスタン経由の比重が強まり始めている。また、自由経済圏拡大の期待から、外国直接投資の魅力も高まっている。ベラルーシでは政府が中国自動車メーカーに有利な投資条件を約束し、吉利(Geely)や力帆汽車(Lifan)が現地生産計画を決めている。
\ロシアは数週間後に議会でのWTO加盟の批准手続きを完了させ、9月ごろまでに正式加盟する予定だ。WTO加盟後は同じ条件を関税同盟にも適用することを計画している。
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