2012/7/25

総合・マクロ

法の支配と司法の独立の確保求める、欧州委がルーマニアに

この記事の要約

欧州委員会は18日、ルーマニア.の司法改革、汚職・組織犯罪対策等の進捗状況に関する「協力・検証メカニズム(CVM)」に基づく報告書を発表し、同国が法の支配と司法の独立に関する公約を早急に実施するよう求めた。\ ルーマニア […]

欧州委員会は18日、ルーマニア.の司法改革、汚職・組織犯罪対策等の進捗状況に関する「協力・検証メカニズム(CVM)」に基づく報告書を発表し、同国が法の支配と司法の独立に関する公約を早急に実施するよう求めた。

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ルーマニアではバセスク大統領とポンタ首相との間で政治的な確執が続いている。ポンタ政権は大統領に権限を逸脱する行為があったと主張。逸脱行為はなかったとする憲法裁判所の判断を無視する形で今月6日に大統領を職務停止とする決議案を可決させた。これにより、大統領の罷免の是非を問う国民投票が29日に実施される予定。ポンタ政権はまた、有権者数でなく投票総数の過半数の賛同で大統領の罷免を可能にする法律を成立させ、憲法裁判所の権限縮小に動いている。

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欧州委バローゾ委員長は、ルーマニアでは過去5年間に司法改革と汚職対策で進展が見られた評価する一方で、こうした進展も最近の一連の出来事により疑わしくなったと指摘。「欧州委は、ルーマニアにおける法の支配と司法の独立に関し深刻な懸念を持っている。ポンタ首相はこの懸念に応え、早急に問題に取り組むことを約束した。欧州委はこの約束が確実に実行されるよう、事態の監視を続ける。CVMのもとで示された勧告を早急に徹底して実施することが、安定的で信頼のおける、投資しやすい経済環境の確保と、金融市場の信頼回復につながる」とコメントした。

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