ポーランド化学最大手アゾティ・タルヌフは14日、臨時株主総会を開き、同業ZAプワヴィの買収に向け、新株発行による大型増資を実施することを承認した。株主を引受先として新株を発行する。買収が実現すれば、年間売上高が100億ズロチ（29億米ドル）を超える欧州2位の窒素肥料メーカーが誕生する。
\新株の発行価額の総額は2億4,040万ズロチ（7,040万ユーロ）。アゾティ・タルヌフは、新株2.5株をZAプワヴィの株式1株と交換することを提案する方針だ。同社の経営陣は臨時株主総会で、ZAプワヴィの買収により見込まれるシナジー効果は1億ズロチに上るとの見方を示した。
\ZAプワヴィに51％、アゾティ・タルヌフに32％をそれぞれ出資するポーランド政府は、化学セクターの再編を促す観点から、アゾティ・タルヌフによるプワヴィ買収を後押ししている。ブザノフスキ国有財産相は先ごろ、プワヴィとタルヌフが合併すれば欧州2位の肥料メーカーが誕生するとともに、外国企業による敵対的買収への防衛策にもなるとの見解を示した。なお、ZAプワヴィの買収にはポーランドの合成ゴムメーカー、Synthosも名乗りをあげている。
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