ロシア国営銀行で業界2位のVTBがこのほど発表した今年第1四半期の純利益は233億ルーブル(6億ユーロ)となり、前年同期から11%減少した。貸し倒れ引当金を265%増の204億ルーブルに引き上げたことが響いた。融資残高は増減なし、不良債権率も5.5%と前年同期と同じ水準を維持した。税引き前利益は個人顧客事業がけん引し、47%増の109億ルーブルに拡大した。
\引当金の積み増しについては、世界景気の減速がロシアに影響を与える可能性を勘案し「慎重かつ『反循環的』な経営を心がける」ためとコメントした。
\業績については「満足できる」と評価している。第1四半期の金利収入は17%増の540億ルーブルに拡大した。預貸利ざやは3.8%にとどまり、業界1位のズベルバンクの6%を大きく下回った。
\自己資本比率は9.6%と前期から0.6ポイント改善した。VTBは昨年、モスクワ銀行及びトランスクレジットバンクを買収した影響で自己資本比率が悪化していた。
\VTBは通期では引き続き純益の達成を目指す。(1RUB=2.38JPY)
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