ハンガリーのオルバン首相は27日、毎週恒例のラジオインタビューで、有権者登録制度を導入する方針を明らかにした。2014年の議会選挙をにらみ、国民に事前投票を義務付ける内容で、9月に議会へ選挙法改正案を提案する意向だ。野党は「無党派を選挙から締め出す試み」として強く批判している。
\野党の社会党(MSZP)は、登録制度の導入を与党・フィデスの「民主主義を廃止」する意図を示すものとコメント。民主連合(DK)は、「政府に不満を持つ無党派層が常に選挙の行方を決めることを踏まえ、これらの有権者の投票を減らす戦略だ」と指摘している。最新の世論調査では14年の議会選挙に参加するかどうかわからない有権者が52%にも上る。
\オルバン首相はまた、26日の全国雇用者・被用者同盟の会合で民主主義体制を廃止する可能性に触れる発言をし、物議をかもしている。首相は「神の助けで、経済的に生き残るために民主主義に代わる政治システムを考え出さなければならないような事態が避けられるよう望んでいる」とし、政治的選択肢に民主主義の廃止が含まれていることを明らかにした。
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