ハンガリーで10日、スロットマシーンなどギャンブル機の設置・稼動が禁止された。現地MTI通信の報道としてオーストリア・メディアが伝えたところによると、ゲームセンターや飲食店などが従来保有していた設置許可証は無効となった。例外的に、ショプロンなど免許を保有するカジノ3軒のみで稼動が許される。
\ギャンブル機の禁止法案はオルバン首相の主導で今月1日、議会に提出され、翌2日に可決された。ハンガリーギャンブル協会(SZSZ)では、これにより4万人が失業するとして強く反発。憲法裁判所に提訴するほか、欧州連合(EU)や欧州議会にも不正を訴えていく姿勢だ。
\首相は禁止法の制定について、「社会的弱者が賭博でお金を失うことがないようにするため」と説明している。また、禁止によって失われる税収300億フォリントは、オンライン賭博事業者への課税で相殺する方針だ。
\これに対しSZSZは、ギャンブル業界を恣意的に再編する動きとみる。これまでの事業者が締め出されて、新しい事業者が参入することになると予測する。
\隣国オーストリアのギャンブル機業界団体も、ハンガリーの禁止法が欧州法に抵触するとして強く抗議している。欧州委員会が不法性を認めなければ、欧州司法裁判所に訴えると強硬な姿勢だ。
\(1HUF=0.37JPY)
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