エストニア航空が10月31日発表した2012年1-9月期決算は、最終損失が2,020万ユーロに悪化した。業績不振の責任を取って、テロ・タスキラ最高経営責任者(CEO)および監査役員が10月末で辞任。デンマークのキンバースターリングなどの経営に携わったヤン・パルマー氏がCEOに就任した。
\1-9月期の売上高は前年同期比20.4%増の7,040万ユーロに拡大したが、タリンをハブ空港とする路線構築戦略が失敗し、最終損失は80.4%も増加した。旅客数は68万8,000人、座席利用率は71.5%だった。
\パルマー新CEOは、エストニア航空の赤字拡大について、タリンを中心とするハブ&スポークシステムで採算をあげるのは難しいと話し、戦略的に無理があったとの見方を示した。リガやヘルシンキ、ストックホルム、コペンハーゲンなど、近隣に競合する空港があるためだ。今後の具体的戦略については、新監査役会と討議の上、決定することとなる。
\ラトビアのエア・バルティックは今回の経営陣交代で、エストニア航空側から拒否された合併案に再検討の余地が生まれると期待をかけている。
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