2013/1/23

チェコ・スロバキア

ガゼル・パイプラインが開通

この記事の要約

チェコで14日、ロシア産天然ガスを西欧に運ぶ新しいパイプライン「ガゼル(Gazelle)」が開通した。西部のプジムダで同日行われた開通記念式典にはネチャス首相をはじめ国内外の要人が出席した。\ ガゼルは全長166キロメー […]

チェコで14日、ロシア産天然ガスを西欧に運ぶ新しいパイプライン「ガゼル(Gazelle)」が開通した。西部のプジムダで同日行われた開通記念式典にはネチャス首相をはじめ国内外の要人が出席した。

\

ガゼルは全長166キロメートルのパイプラインで、年間輸送能力は300億立方メートル。 100億コルナ(約4億ユーロ)をかけてチェコのパイプライン運営会社NET4GASが建設した。ロシア産天然ガスをバルト海経由でドイツに供給する「ノルド・ストリーム」(北欧州ガスパイプライン)および欧州のガス輸送網を結ぶ「OPALパイプライン」に北ボヘミアのブランドフで、ドイツ南部とフランスを結ぶ「MEGALパイプライン」にロズヴァドフ/ヴァイトハウスでそれぞれ接続する。

\

域内で消費する天然ガスの多くをロシアからの輸入に頼るEU諸国は、ロシアとウクライナの紛争の影響で2006年と09年に天然ガス供給が一時ストップしたことを契機に、ガス輸送ルートの多様化に取り組んでいる。NET4GASのクレーフス最高経営責任者(CEO)は、「ガゼル・パイプラインはロシア産ガスの新たな輸送ルートであり、EUのエネルギー安全保障を強化するものだ。ウクライナ経由でのガス輸送が中断された場合、ガゼルはチェコだけでなくEU全体にとって戦略的重要性を持つ」と語った。

\