2013/2/27

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

露メチェル、ルーマニア鉄鋼事業売却

この記事の要約

ロシアの採鉱・冶金大手メチェルがルーマニアの鉄鋼事業から撤退する。同社は19日、ドゥクティル・スチール・メチェル、カンピア・トゥルジー、メチェル・タルゴヴィステなど5つの鉄鋼事業会社を70米ドルで現地投資会社インベスト・ […]

ロシアの採鉱・冶金大手メチェルがルーマニアの鉄鋼事業から撤退する。同社は19日、ドゥクティル・スチール・メチェル、カンピア・トゥルジー、メチェル・タルゴヴィステなど5つの鉄鋼事業会社を70米ドルで現地投資会社インベスト・ニカロムに売却することで合意したと発表した。

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メチェルのルーマニア鉄鋼事業は経営不振が続いており、同社の連結業績やキャッシュフローで大きな負担となってきた。世界的に鉄鋼需要が縮小し市場価格が下落したことを受けて、同社は昨年11月、ルーマニアでの鉄鋼生産を一時停止した。今年も損失額は24億ルーブル(6,000万ユーロ)に上るとみられており、これ以上の損失を避けるため、事実上無償で譲渡する形で切り離しを決めた。

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メチェルは昨年、債務を削減し収益体質を健全化するため、赤字事業を売却しコークス炭など主力事業に注力する戦略を打ち出している。ルーマニアの鉄鋼事業売却もこの戦略に則ったもの。中長期的に黒字化が困難とされる欧州の鉄鋼事業から撤退し、エルガ炭鉱プロジェクトなど主力事業への投資を強化する方針だ。

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