2013/4/24

総合・マクロ

中東欧3カ国の銀行、厳しい経営続く=ムーディーズが見通し

この記事の要約

中東欧の銀行業界は昨年に引き続き厳しい事業環境に直面している。米信用格付け会社ムーディーズによると、中でもハンガリー、ルーマニア、スロベニアの銀行は、ユーロ危機が収束するまで、当面は赤字経営が続く見通しだ。\ ムーディー […]

中東欧の銀行業界は昨年に引き続き厳しい事業環境に直面している。米信用格付け会社ムーディーズによると、中でもハンガリー、ルーマニア、スロベニアの銀行は、ユーロ危機が収束するまで、当面は赤字経営が続く見通しだ。

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ムーディーズのアナリスト、ザンパ氏は、「中東欧の銀行を取り巻く事業環境は厳しさが続き、主にユーロ圏関連の外的リスクにさらされる続けるだろう」と述べたうえで、ハンガリー、ルーマニア、スロベニアの銀行は昨年と同様、損失を計上するとの見方を示した。ウニクレディト、エルステ、ライフアイゼンなど西欧の大手銀行は自己資本比率基準の達成を目指し資本増強に加えて資産圧縮を進めており、西欧銀行への資金依存度が高い中東欧諸国の銀行は打撃を受けている。ただ、十分な自己資本を有するポーランドとチェコの銀行は黒字経営が続く見通しだ。

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ルーマニアの銀行業界は過去3年間、赤字が続いている。スロベニアの銀行は巨額の不良債権を抱え、国際通貨基金(IMF)、欧州連合(EU)、欧州中央銀行(ECB)の通称トロイカに救済を要請するとの観測が出ている。

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