2013/4/24

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

トルコ、0.5ポイント利下げ

この記事の要約

トルコ中央銀行は16日、主要政策金利である7日物レポ金利を0.5ポイント引き下げ5%に設定した。翌日物預入金利と貸出金利もそれぞれ0.5ポイント引き下げ、4%、7%とした。市場予測の0.25ポイントを上回る利下げとなった […]

トルコ中央銀行は16日、主要政策金利である7日物レポ金利を0.5ポイント引き下げ5%に設定した。翌日物預入金利と貸出金利もそれぞれ0.5ポイント引き下げ、4%、7%とした。市場予測の0.25ポイントを上回る利下げとなった背景には、景気の減速とともに、世界的な金融緩和の動きがあるとみられている。

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トルコの昨年の国内総生産(GDP)は前年比で2.2%の成長にとどまり、2011年の8.5%からペースを大きく落とした。16日発表の国際通貨基金(IMF)の最新予測でも今年の成長率が10月予測の3.5%から3.4%へ、わずかながら下方修正されるなど、見通しは明るくない。

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日本銀行が4日に新たな金融緩和策を打ち出したことも利下げ圧力を高めた。日銀発表後に新興国の債権に資金が大きく流れ、中銀としても通貨リラの高騰を警戒せざるを得なくなったためだ。

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インフレ抑制と景気高揚の間の綱渡りは中銀に難しい判断を迫っている。消費者金融が拡大して内需を生み出している側面があり、物価上昇への懸念は小さくない。中銀の調査によると、トルコの実業家やエコノミストは今年12月のインフレ率が前年同月の6.2%から6.6%へ加速すると予測している。また、経常赤字のGDP比は昨年より1.6ポイント増の7.6%へ悪化するとみられている。

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