2013/5/8

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

セルビア政府、墺建設2社に1千万ユーロ返済へ

この記事の要約

オーストリアの建設大手アルピネとポルがセルビア政府に総額7,500万ユーロの賠償を求めていた問題で、国際商業会議所(ICC)のパリ仲裁裁判所はこのほど、セルビア政府に1,000万ユーロあまりの支払いを命じた。受注した高速 […]

オーストリアの建設大手アルピネとポルがセルビア政府に総額7,500万ユーロの賠償を求めていた問題で、国際商業会議所(ICC)のパリ仲裁裁判所はこのほど、セルビア政府に1,000万ユーロあまりの支払いを命じた。受注した高速道路工事が実現しなかった責任が両社にはないと認められた形で、政府は2009年に徴収した違約金1,000万ユーロに利息を加えた額を払い戻すこととなった。これに加えて、両社がすでに支出した経費も補償対象となる。その金額は今後、確定するが、数百万ユーロに上る見通し。

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問題となったのは、2007年の入札を通じて受注した有料高速道路の官民連携(PPP)事業契約だ。2008年春に着工する予定だったが、コソボ独立の動きで政情が不安定化。ドイツ銀行が1億ユーロの信用供与を見送ったことを受け、アルピネとポルは資金面の不安を理由に着工を延期した。これに対し、政権交代で成立した新政府が9月に同じ工事について改めて入札手続きを開始したため、両社は12月に契約を解除した。

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対象となった高速道路はハンガリー国境のホルゴシュと南西部ポジェガを結ぶ322キロメートルで、受注額は11億ユーロと言われた。

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