2013/5/15

チェコ・スロバキア

チェコ国営電力CEZ、1-3月期は24%増益

この記事の要約

チェコ電力最大手で国営のCEZが7日発表した2013年第1四半期の純利益は179億コルナとなり、前年同期から24%増加した。赤字が続くアルバニア事業からの撤退と、排出権取引による特別収入、エネルゴトランスの連結子会社化が […]

チェコ電力最大手で国営のCEZが7日発表した2013年第1四半期の純利益は179億コルナとなり、前年同期から24%増加した。赤字が続くアルバニア事業からの撤退と、排出権取引による特別収入、エネルゴトランスの連結子会社化が利益を押し上げた。営業利益(EBITDA)は8%増の283億コルナ。売上高は、電力価格の低下や欧州電力市場の不振を反映して1%減の600億コルナに縮小した。

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CEZは第1四半期決算を踏まえ、通期業績予測を営業利益で810億コルナ、純益で375億コルナに上方修正した。ただ、今後は価格低下や欧州債務危機、欧州議会における排出権供給量制限法案否決など、負の要素の影響が強まるとみる。このため、純益予測は前期で7%減と、減益の見通しには変わりない。

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ベネシュ社長は第1四半期をふりかえり、◇数年越しの懸案だったポチェラディ発電所の褐炭調達契約◇フヴァレティツェ発電所の売却契約――の双方が成立した事実を確認。これがCEZのさらなる経営安定につながり、チェコ石炭・電力市場の安定化にも貢献するとの見方を示した。

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競争当局の許可を得てフヴァレティツェ発電所の売却手続きが完了すれば、欧州委員会による競争法違反調査も終了すると見込む。欧州委はチェコ国内におけるCEZの市場支配的な地位を弱めるために発電所の売却が必要とみて、売却の求めに応じなければ巨額の制裁金を課す姿勢を示していた。

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(1CZK=5.12JPY)

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ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ
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