ハンガリー国立銀行(MNB)は6月25日、主要政策金利である14日物預金金利を0.25ポイント引き下げ、史上最低の4.25%に設定した。利下げは昨年8月以来11カ月連続。米国における量的緩和縮小が観測されるなかで新興国の金融市場にも混乱が広がっており、ハンガリーの金融緩和局面がいつまで続くのか、市場の関心が強まっている。
\MNBは低インフレ率・低成長が続けば、基本的に緩和を継続する立場を示している。一方で、グローバルな金融市場をめぐる環境をより慎重に注視すると言明。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が先月、量的緩和を縮小する可能性に言及した後、新興国市場から大量の資本が流出した事実を踏まえ、グローバル市場の動きに迅速に対応する姿勢を打ち出した。
\バーナンキ議長の発言でハンガリーが利下げする余地はやや狭まったものの、シティグループの新興市場ストラテジストであるコスタ氏は、あと2~3回利下げするとの見方を示している。
\MNBは25日、今年のインフレ予測を3月発表の2.6%から2.1%に引き下げた。経済成長率も0.5%から0.6%へ上方修正した。来年についてはインフレ率で3.2%、経済成長率で1.5%を予測している。
\