ポーランドの薬局の売上高は2012年に前年比8.4%減の270億ズロチ(約86億米ドル)に減少した。薬剤費の還付に関する制度の変更によって、国民健康基金(NFZ)の薬剤費支出が20億ズロチ削減されたことで、処方薬の販売が減少したことが響いた。
\13年の薬局売上高は前年比2%増の276億ズロチ(64億ユーロ)に回復すると予想されている。ただ、薬局をめぐる経営環境は依然として厳しく、市場調査会社PMRによると昨年末時点で1万3,700軒あった薬局のうち年内に2,000~3,000軒が閉鎖に追い込まれると見通しだ。薬剤費還付制度の変更は医薬品卸売業界にも影響を与えており、販売の落ち込みによって人員削減を迫られる業者が出ているという。
\ポーランドの医薬品業界では今年、大型買収が予定されている。オランダの医薬品・医療機器販売会社メディクを今春に買収した大手投資ファンドのアドヴェントは、メディクの子会社ACPファーマが保有するポーランドの薬局チェーンを売却する方針を示している。売却先候補には「Dbam」と「Zdrowie」ブランドで薬局を展開するペリオン・ヘルスケア・グループなどが浮上している。
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