独エーオンは15日、スロバキア西部のトルナバ州マルジェニツェにあるガスコンバインドサイクル発電所の操業を10月に停止すると発表した。欧州における電力および二酸化炭素排出権の価格が低迷し、運転するほど赤字になるため。今後も発電事業の競争力確保に向け、必要に応じて欧州の他の発電所の運転停止もあり得るとしている。
\マルジェニツェ発電所は2011年1月に商業運転を開始した。出力430メガワットで、熱効率は58%の高率を誇る。年間4,000~5,000時間の稼働を計画していたが、実際は運転開始以来の2年半で5,600時間にとどまった。
\エーオンによれば、経済低迷で電力価格が低下したうえ、再生可能エネルギー助成の行き過ぎによる排出権価格の下落で、欧州ではガス発電所の採算性を確保するのが難しくなっている。(東欧経済ニュース2011年1月19日号「独エーオンの高効率発電所、スロバキアで稼動」を参照)
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