ハンガリー政府がカジノ経営免許を指名競争入札方式で付与する方向だ。昨年10月からスロットマシンが禁止されたことで減った歳入を補う狙い。『ネプサバドシャーグ』紙が経済省筋の情報として伝えた。
\入札の対象となるのは、地方都市におけるカジノ経営免許10件。『ネプサバドシャーグ』紙によると、スロットマシンの禁止措置で減った税収は、昨年10月以来で32億フォリント(1,093万ユーロ)に上るが、カジノ免許料で毎年8億5,000万フォリントの歳入が見込めるという。野党は、指名競争入札にすれば与党に近い企業が免許を得ることになると批判している。
\カジノ禁止法はオルバン首相の主導で成立した。理由は、社会的弱者が賭博(とばく)で金銭を失う事態を防ぐためと説明された。また、スロットマシン産業をめぐり「重大な国家的リスク」が生じているとされたが、詳細は言及されなかった。
\スロットマシン禁止による歳入減は、オンライン賭博への課税で補うとされた。
\禁止法の発効により、国内で経営を続けているのは免許を持つカジノ3軒を残すのみとなった。ギャンブル業界団体によれば、禁止によって業界は消滅し、4万人が職を失ったという。(東欧経済ニュース2012年10月17日号「ハンガリーでギャンブル機禁止法が発効、業界は提訴の構え」を参照)
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