2013/8/28

ポーランド

フィッチ、ポーランド格付け見通しを「安定的」に引き下げ

この記事の要約

米格付け会社のフィッチ・レーティングスは23日、ポーランド信用格付けの見通しを従来の「ポジティブ」から「安定的」に引き下げた。景気対策の優先で財政赤字が拡大し、国家債務が予想を超えるペースで増える見通しとなったためだ。外 […]

米格付け会社のフィッチ・レーティングスは23日、ポーランド信用格付けの見通しを従来の「ポジティブ」から「安定的」に引き下げた。景気対策の優先で財政赤字が拡大し、国家債務が予想を超えるペースで増える見通しとなったためだ。外貨建て長期債務の格付けは「Aマイナス」に据え置いた。

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政府は20日、景気の冷え込みによる歳入減を理由に今年の財政再建目標を見直すと発表した。当初予定されていた赤字360億ズロチに加え、160億ズロチが不足する見通しだ。政府は新たな不足分の3分の1を財政緊縮で埋め、3分の2を赤字として計上する。

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同時に財政安定規律を今年と来年に限り緩める。ポーランドは財政安定に向けて、国家債務が国内総生産(GDP)の50%、55%を超えると是正措置が自動的に発動される仕組みを採用している。このうち、50%に達したときの是正規定を来年まで無効とする。

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フィッチは、今回の決定がポーランド財政の安定に対する信頼性を損なう可能性があると指摘する。また、財政赤字のGDP比は今年4.2%となり、議会選挙がある2015年まで欧州連合(EU)の上限であるGDP比3%を達成できない見通しだ。国家債務のGDP比は今年から来年にかけて56%前後でピークを迎えると予測している。(1PLN=30.60JPY)

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