ロシアの非鉄金属大手ノリリスク・ニッケルが8月29日発表した2013年1-6月期(上期)決算の営業利益(EBITDAベース)は22億9,900万米ドルとなり、前年同期から7.8%減少した。国際市場の低迷を受けた需要減とニッケルの供給過剰に伴う価格下落が響いた。売上高は6.1%減の55億6,500万ドル。営業利益率は1ポイント減の41%と、前年並みの水準を確保した。
\生産量はニッケルが13万4,000トン(6%減)、銅が16万5,000トン(3%増)、パラジウムが132万4,000オンス(1%増)、白金が32万1,000オンス(6%減)だった。売上高に占める各金属のシェアはニッケル44%、銅26%、パラジウム19%、白金10%、金2%となっている。
\地域別の売上シェアは欧州が55%、アジアが25%で、ロシアと北米は各10%だった。
\1-6月期の金属価格は、パラジウムが前年同期に比べ11%上昇したものの、ニッケルは12%、銅は6%、白金は1%それぞれ下落した。
\2013年通期については、中国などの新興国で需要増が期待できるものの、世界市場の先行きは依然として不透明感が強いとの見方を示した。ニッケルに関しては価格下落にブレーキがかかるが、供給過剰が続くため値上がりはほとんど見込めないとしている。銅は中国の需要増に支えられ価格が安定する見通し。
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