2013/9/11

総合・マクロ

中欧・トルコの景況感改善、ロシアは苦戦

この記事の要約

英金融大手HSBCがこのほど発表した8月の製造業購買担当者景気指数(PMI)によると、ポーランド、チェコ、トルコで景気が改善傾向にあるのに対し、ロシアは足踏み状態からなかなか抜け出せないようだ。\ ポーランドのPMIは5 […]

英金融大手HSBCがこのほど発表した8月の製造業購買担当者景気指数(PMI)によると、ポーランド、チェコ、トルコで景気が改善傾向にあるのに対し、ロシアは足踏み状態からなかなか抜け出せないようだ。

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ポーランドのPMIは52.6となり、7月の51.1から改善した。国内・国外ともに需要が伸び、新規受注は2011年3月以来で伸び幅が最も大きかった。雇用はわずかながらも1年ぶりに増加に転じた。仕入数量も11年3月以来で最も大きく伸びた。投入価格が昨年6月以来で最も急速に上昇する一方、製品価格は低下した。

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チェコのPMIは53.9となり、7月の52からさらに改善した。外需が大きく伸びて新規受注が拡大。生産高は5カ月連続で増加し、11年5月以来で最も大きく伸びた。雇用も4カ月連続で拡大した。仕入数量は7月の微減から一転し、11年7月以来で最大の伸びを示した。投入価格と製品価格はともに低下した。

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トルコのPMIは7月の49.8から50.9に改善し、景気分岐点の50を上回った。生産高は3カ月連続で増加した。通貨リラ安が追い風となり国外需要が過去5カ月で最も大きく伸びた。受注残が拡大し、仕入高も増加した。雇用も引き続き増加したが、伸び率は過去1年で最も低かった。

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ロシアのPMIは49.2と、7月の49.2とほぼ同じ水準。景気の分岐点である50を依然として下回っている。内需拡大で新規受注がやや増えたものの、生産高は伸び悩んだ。受注残は6カ月連続で縮小し、下げ幅は昨年9月以来で最も大きかった。雇用も過去4年で最も大きく減少した。雇用が減ったのは過去10カ月で9回目だ。投入価格がわずかに上昇する一方、製品価格は穏やかな上昇を続けている。

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HSBCでは、ロシア工業界が上昇と下降を繰り返しながら全体としてゆっくり回復していく可能性が高いとみる。一方で、停滞する危険も大きくはないが存在すると指摘している。

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ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ
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