ネット通販世界最大手アマゾンがドイツの物流センター8カ所のうち、5カ所をポーランドとチェコに移転することを検討している。ドイツ労組がストライキを含む賃上げ闘争を展開していることを受けたもので、拠点を迅速に国外へ移したい意向という。ポーランド経済紙『プルス・ビズネス』が9月30日付で伝えた。
\報道によると、アマゾンはポーランド西部のヴロツワフ近郊に2カ所、ポズナニに1カ所、チェコに2カ所の物流センターを設置する方向で、関係当局と交渉中。1カ所当たりの拠点の広さは10万平方メートル、投資規模は5,000万~6,000万ユーロに上る。
\ポーランドでは早ければ来年にも最初の拠点がオープンする。実際に3カ所で開設されれば、正規雇用で6,000人、クリスマス商戦の季節雇用で9,000人の職場が生まれる見通しだ。
\チェコでは今月からプラハ空港に近いクニェジェヴェス物流パークでアマゾンの新拠点が稼働する予定だが、今回の報道はこれとは別の新たな拠点を指しているとみられる。
\アマゾンのドイツ法人は9,000人の従業員を抱える。同社ではこれまで物流業界賃金が支払われてきたが、サービス労組「ヴェルディ」がこれより高い流通業界賃金を適用するよう要求している。アマゾンの拒否回答を受けて7月にはストライキを実行した。
\ドイツの通販としてはオットーのファミリー向けアウトレットショップ「リマンゴ」がすでにポーランドのシチェチンで物流センターを運営する。発送の7割以上がドイツ、オーストリア、オランダ向けだ。
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