ポーランド国営電力ポルスカ・グルパ・エネルゲティチナ(PGE)が計画するオポーレ石炭火力発電所の拡張工事で、仏アルストムが下請け業者として35億ズロチ弱の業務を受注した。同工事は昨年、ポーランドの企業連合が落札した後、不採算を理由に凍結されていた。
\PGEはオポーレ発電所に5号機と6号機を新設し、発電容量を合計1,800メガワット拡張する。昨年2月、入札を通じて建設大手のポリメックス・モストスタル、モストスタル・ワルシャワとエンジニアリング会社のラファコへ総額94億ズロチ(税抜き)で発注した。
\ラファコはアルストムに総額32億ズロチ(7億4,600万ユーロ)の業務を発注する。ラファコが実施済みの業務については、アルストムから代金として6,750万ズロチを受け取る。また、これとは別にアルストムから6億5,000万ズロチの業務を受注する。
\ラファコによれば、今回の契約調印によりアルストムとの係争の和解条件が満たされる。その結果、アルストムから和解金として
\国内外の3プロジェクトに関する係争をめぐる和解条件が満たされ、アルストムからさらに1億8,000万ズロチを受け取ることとなる。
\モストスタル・ワルシャワはアルストムに、給炭設備、灰処理設備の計画策定・建設を委託する。発注規模は2億9,200万ズロチだ。
\一方、ポリメックス・モストスタルはアルストムには委託しない。
\提携企業への再発注やラファコへの和解金支払いを差し引いたアルストムの収入は、26億ズロチ弱となるもようだ。
\PGEは景気低迷や電力価格の低下を理由に今年4月、オポーレ発電所拡張プロジェクトを凍結した。しかし、ポーランドは2017年以降、電力不足に陥る危険があるため、政府が推進を働きかけて今回、再開の運びとなった。(東欧経済ニュース7月3日号「電力大手PGEが石炭KWと提携、石炭発電所拡張で」、2012年2月22日号「電力大手PGE、火力発電所を国内企業連合に発注」を参照)
\(1PLN=31.73JPY)
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