2013/11/27

ポーランド

ポーランドのユーロ導入、さらに遠のく

この記事の要約

ポーランドが欧州単一通貨ユーロの導入計画からますます距離を置いている。マルガンスキ在ベルリン大使は独日刊紙『メルキッシェ・オーダーツァイツング』の取材に対し、導入は「早くても2017~18年」と話し、現内閣が当初予定して […]

ポーランドが欧州単一通貨ユーロの導入計画からますます距離を置いている。マルガンスキ在ベルリン大使は独日刊紙『メルキッシェ・オーダーツァイツング』の取材に対し、導入は「早くても2017~18年」と話し、現内閣が当初予定していた12年から5年以上遅れる見通しを示した。

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理由の一つとして、野党「法と正義(PiS)」が導入に先立ち、憲法改正を求めていることを挙げている。憲法では国の通貨をズロチ、金融政策の担当機関を国立銀行と定めており、PiSは改正には国民投票が必要と主張しているという。

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政府は、欧州連合(EU)加盟とユーロ導入は一体のもので、加盟の是非を問う2003年の国民投票を通じて国民の支持を得たとの立場だ。このため、新たな国民投票は必要ないとみているが、実際のところは世論の動向が気になっているもようだ。

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欧州財務危機を機に、ユーロ導入賛成派が75%から35%まで縮小しているほか、ベルカ国立銀行総裁も強く反対している。輸出企業の間でも、ズロチが価格競争力の維持につながるという声が大きくなっている。

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