ポーランドのトゥスク首相は20日、内閣改造を発表した。連立与党「市民プラットフォーム」(PO)の支持率が低下していることを受けた措置で、副首相兼財務相を含む7閣僚が交代する。
\POは2年前の総選挙時に39%の得票率を獲得したが、20日に公表された最新の支持率調査では22%まで下落。トゥスク首相の支持率も30%にとどまった。
\内閣改造で閣外に去るのはヤン=ヴィンセント・ロストフスキ副首相兼財務相、マルティン・コロレツ環境相、ヨハンナ・ムハ・スポーツ・観光相、クドリチカ科学・高等教育相、ボニ行政・デジタル相、シュミラス国家教育相の6人。ノヴァク交通相は内閣改造に先立つ15日に辞任した。
\ロストフスキ財務相は年金受給開始年齢の引き上げ、財政安定ルールの緩和による財政赤字限度額の拡大、個人年金基金(OFE)が運用する資産を公的年金基金に段階的に移管する政策によって国民の反感を買っていた。財務相職の後任には大手銀INGのチーフアナリストであるシュツレク氏が就任する。また、ロストフスキ氏が兼任していた副首相のポストにはエルジビエタ・ビエンコフスカ地域開発相が横滑りする。
\コロレツ環境相はワルシャワで開催中の第19回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP19)で議長を務めている。このため、この時期の解任には疑問の声が上がっており、トゥスク首相はCOPの終了まで同環境相が業務を行うと説明した。後任にはグラボウスキ副財務相が就任する。
\交通相の辞任と地域開発相の副首相就任に伴い、両省は統合される。
\