2013/11/27

CIS諸国

カザフスタン、輸送・エネルギーインフラへの投資加速

この記事の要約

カザフスタンは、「2010~2014年のカザフスタン共和国国家産業技術革新発展プログラム」のもと、輸送・エネルギーインフラや主要経済分野への投資を加速させている。10~12年までに537件、金額にして140億米ドル相当の […]

カザフスタンは、「2010~2014年のカザフスタン共和国国家産業技術革新発展プログラム」のもと、輸送・エネルギーインフラや主要経済分野への投資を加速させている。10~12年までに537件、金額にして140億米ドル相当のプロジェクトが実施された。

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最も重要な輸送インフラプロジェクトは、 中国内陸部と西欧の工業中心地を結ぶ国際道路網「新シルクロード」のカザフスタン区間2,800キロメートルの整備プロジェクトで、15年までに51億ドルが投じられる予定だ。また、20年までに国内道路2万9,000キロの改修が実施され、完了後には全体の78%の道路が満足のいく状態になる見通しだという。

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総延長1万5,300キロにおよぶ鉄道網の拡充と近代化も進んでいる。昨年半ばにはジェズカズガン~ベイナウとアルカルイク~シュバルコルの新区間の工事がスタートした。両区間とも16年まで完成する予定だ。また、2020年までに毎年600~700キロメートルの軌道改修工事が実施される。11年12月に開業したアルマトイの地下鉄には現在7つの駅があるが、来年には新たに2つの駅が完成する。17年に万国博覧会が開催される首都アスタナでは、来年から路面電車網の整備工事がスタートする。工事は仏アルストムが担当する。同市では鉄道網や空港も近代化も計画されている。

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エネルギー部門では、国際コンソーシアムのテンギスシェブルオイルが、19年までに20億ドルを投資してテンギス油田の生産量を年間2,600万トンから3,800万トンに引き上げる。カスピ海沖にある世界有数の巨大油田カシャガンでは9月に生産が始まった。同油田の生産が本格化すれば、カザフスタンの石油生産量は現在の8,000万トンから18年には1億1,000万トンに伸びると予想されている。石油の生産拡大に対応するため、石油を輸送するKTKパイプラインの輸送能力は15年までに現在の3,200万トンから6,700万トンに増強される。投資額は54億ドルを見込んでいる。

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