2014/2/12

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ドイツテレコム、スロベニアテレコム民営化に関心

この記事の要約

独通信最大手ドイツテレコムがスロベニアテレコムの買収に関心を示しているもようだ。スロベニア政府筋の情報として5日付け独経済紙『ハンデルスブラット』が報じた。 スロベニア政府はスロベニアテレコムに63%弱を出資しており、年 […]

独通信最大手ドイツテレコムがスロベニアテレコムの買収に関心を示しているもようだ。スロベニア政府筋の情報として5日付け独経済紙『ハンデルスブラット』が報じた。

スロベニア政府はスロベニアテレコムに63%弱を出資しており、年内の売却を計画している。スロベニアテレコムは本国市場で圧倒的な地位を占めるほか、コソボとマケドニアでも事業を展開する黒字企業で、ドイツテレコム以外にも中国・華為技術、米投資会社のべイン・キャピタル、独投資会社のアクソス・キャピタル、ロシアの電気通信企業も応札するのではとみられている。

スロベニアテレコムの時価総額は8億5,000万ユーロに上り、投資家筋は取引額を7億ユーロ前後と推定する。

ドイツテレコムは「憶測にはコメントしない」としているが、業界専門家らは報道の「信ぴょう性は高い」とみる。その根拠として◇オーストリア、クロアチア、ハンガリーなどスロベニアの近隣諸国に進出済み◇スロベニアテレコムが固定・移動通信サービスの両方を提供している点がドイツテレコムの事業スタイルと一致――を挙げている。ただし、「進出ありき」の時代は過ぎており、取引価格が適切であることが条件となりそうだ。

スロベニアテレコムの2012年の売上高は7億8,500万ユーロ、営業利益(EBITDA)は2億4,700万ユーロ、純利益は4,400万ユーロ弱だった。13年の業績としては営業利益2億4,500万ユーロ、純益5,000万ユーロが予測されていた。