ロンドンに本拠を置くアムール・ミネラルズ(AMC)は10日、シベリアにある銅山・ニッケル鉱山の運送手段として、米ワールドワイド・エアロスの飛行船を利用する方向で、同社と基本合意を結んだと発表した。
積載能力250キロの飛行船2機を用い、機材を鉱山に運び、鉱山から精鉱を運び出す。厳寒のシベリアで道路輸送に代わる運送手段と位置付けている。アムールは採用の動機として、◇垂直に浮上・降下でき、荒れ地に適している◇320キロメートル離れた最寄り駅までの道路建設費用(推定1億4,000万米ドル)を節約できる――ことを挙げた。
エアロスのパステルナク社長が昨年語ったところによると、飛行船の燃費は貨物機の約3分の1という。
AMCは、アムール州クン・マニエ鉱床の事業免許を取得次第、開発に向けて工事に取り掛かる意向だ。同鉱床のニッケル埋蔵量は65万600トン、銅埋蔵量は17万8,400トンに上る。