2014/4/2

総合・マクロ

中欧・南東欧のM&A、13年は5.7%縮小

この記事の要約

大手会計会社のアーンスト&ヤング(E&Y)がこのほど発表した最新リポート『中欧・南東欧企業買収合併(M&A)バロメーター2013』によると、昨年の同地域11カ国におけるM&A件数は1,467 […]

大手会計会社のアーンスト&ヤング(E&Y)がこのほど発表した最新リポート『中欧・南東欧企業買収合併(M&A)バロメーター2013』によると、昨年の同地域11カ国におけるM&A件数は1,467件となり、前年から32.4%増加した。一方で取引総額は推定394億米ドルで前年を5.7%下回った。

2012年に大型買収が実現したトルコで68億ドル減少したのが全体の足を引っ張った。他の国ではすべて取引額が増加したとみられている。国別では、チェコ(106億ドル)、トルコ(90億ドル)、ポーランド(88億ドル)の順に多かった。

投資元・投資先をみると、国内企業同士の取引が52%で最も大きな割合を占めた。外国企業による国内企業の買収は38%、国内企業による外国企業の買収は10%だった。

投資形態としては戦略投資が67%と金融投資を上回った。金融投資のほうが多かったのはブルガリア一国だけだった。

業界別のM&A件数ではサービス企業が176件で最も多かった。これに製造業と情報技術(IT)が続いた。取引規模でみると、電気通信・メディア、銀行・金融サービス、エネルギー・鉱山が上位につけた。

1件当たりの取引額が最も大きかったのは、投資会社PPFによるテレフォニカのチェコ事業買収(32億7,500万ドル)だった。

E&Aの『中欧・南東欧企業M&Aバロメーター』は、ブルガリア、クロアチア、チェコ、ギリシャ、ハンガリー、ポーランド、ルーマニア、セルビア、スロバキア、スロベニア、トルコの11カ国を対象としている。