2014/4/2

ロシア

ロシアからの資本流出、1600億ドルに達する可能性も=元財務相

この記事の要約

ウクライナ情勢をめぐってロシアと欧米の対立が続くなか、ロシアのアレクセイ・クドリン元財務相は27日モスクワで開かれた会合で、ロシア市場からの資本流出が今年1,500億~1,600億ドルに達し、過去最悪だった2008年(1 […]

ウクライナ情勢をめぐってロシアと欧米の対立が続くなか、ロシアのアレクセイ・クドリン元財務相は27日モスクワで開かれた会合で、ロシア市場からの資本流出が今年1,500億~1,600億ドルに達し、過去最悪だった2008年(1,200億ドル)を上回る恐れがあるとの見方を示した。また、アレクセイ・ウリュカエフ経済発展相も同日、資本流出額が今年1-3月期だけで600億ドルに達するとの試算を明らかにしたうえで、通期では1,000億ドルに達する可能性を指摘。ロシアへの投資が急激に落ち込む結果、14年の国内総生産(GDP)成長率は0.6%に低下するとの見通しを示した。

一方、世界銀行は26日、ウクライナ問題が激化・長期化するとロシアの14年のGDP成長率がマイナス1.8%に落ち込むとの予測を発表した。危機が短期で収束した場合は1.1%のプラス成長を確保できるとしている。13年12月に発表した前回予測ではGDPが2.2%増加するとしていた。