2014/5/14

総合・マクロ

ハンガリーMOL、伊エニから東欧3カ国のガソリンスタンド買収

この記事の要約

ハンガリー石油大手のMOLは7日、伊同業エニからチェコ、スロバキア、ルーマニアのガソリンスタンド事業を買収することで合意したと発表した。主力製油所が供給可能な範囲内で小売りシェアを拡大する戦略に沿うものだ。取引価格など詳 […]

ハンガリー石油大手のMOLは7日、伊同業エニからチェコ、スロバキア、ルーマニアのガソリンスタンド事業を買収することで合意したと発表した。主力製油所が供給可能な範囲内で小売りシェアを拡大する戦略に沿うものだ。取引価格など詳細は公表されていない。また、エニのチェコ製油所運営会社チェスカ・ラフィネルスカの株式取得についても合意した。

取引の対象となるのは「アジップ」ブランドのガソリンスタンド208店舗。内訳は、チェコが125店舗、スロバキアが41店舗、ルーマニアが42店舗となっている。

チェコではMOLのガソリンスタンド数が274店に増加し、PKNオルレン系列の「ベンジナ」(340店)に続いて市場2位となる。取得する店舗の40%は都市および高速道路沿いにあり、その販売量は国内平均を上回る。

MOLはチェスカ・ラフィネルスカの株式32.44%の取得を目指すが、エニの合弁パートナーであるウニペトロル(PKNオルレン傘下)に先買権がある。このため、実現するかどうかはウニペトロルの出方次第となる。

MOLはハンガリーとスロバキア、クロアチアで4つの製油所を運営する。中欧および南東欧のガソリンスタンド展開数は、昨年末時点で1,700店舗に上った。(東欧経済ニュース4月30日号「ハンガリー石油大手MOL、伊エニのチェコ・ガソリンスタンド網を買収」を参照)