2014/9/10

コーヒーブレイク

結婚したくてもできない理由―クロアチア

この記事の要約

クロアチア人カップルのイヴォさんとマルコさんはネットサイトで知り合った日にザグレブで「初デート」し、数カ月後に一緒に暮らし始めた。「恋人と一緒に住むのは初めて」だったというイヴォさんは、まもなく二人の関係を「正式」なもの […]

クロアチア人カップルのイヴォさんとマルコさんはネットサイトで知り合った日にザグレブで「初デート」し、数カ月後に一緒に暮らし始めた。「恋人と一緒に住むのは初めて」だったというイヴォさんは、まもなく二人の関係を「正式」なものにすることを考え始める。マルコさんも同じ気持ちだったといい、二人は晴れて挙式…とは相成らなかった。

というのも、二人は同性愛者なのだ。クロアチアは同性愛に対する偏見が未だに強い。昨年12月にはカトリック系団体の主導で国民投票が行われ、「婚姻」の定義を「男女が夫婦になること」とする条文が憲法に加えられた。

これに対し、クロアチアの左派中道政府は同性愛カップルの関係を正式に承認する「シビル・ユニオン」の導入法案を策定。7月に議会の承認を得て今月1日の発効に至った。イヴォさんとマルコさんも、来春の挙式に向けた準備に入った。

「シビル・ユニオン」を結んだ二人は婚姻者とほぼ同じ権利が得られる。クロアチアでは、ボスニア人やセルビア人との「国際カップル」も珍しくなく、「シビル・ユニオン」で滞在ビザを取得できるなど、行政手続き上は同性愛カップルをめぐる環境は確実に改善しそうだ。

ただ、「シビル・ユニオン」カップルが他人を養子にする権利はない。国民の同性愛への拒否反応が強く「機が熟していない」(政府筋)ためという。

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