チェコの食品最大手ハメーの売却が取り沙汰されている。22日付の独語経済紙『ミッテル&オストオイローパ・アクトゥエル』が報じたところによると、同社の全株式を保有するアイスランドの投資グループ、ノルディック・パートナーズは売却に向けて専門家とコンサルタント契約を結んだもよう。
売却計画は公表されていないが、すでに複数の企業が買収に意欲を示しているという。チェコで「Vitana」の商標を持つノルウェーの複合企業オルクラや、クロアチアの食品大手ポドラヴカ、国内の投資グループなどの名前が挙がっている。
ハメーの主力製品はパスタ、ケチャップ、離乳食、肉や野菜の缶詰など。世界36カ国に製品を輸出しており、昨年の売上高は好調な輸出を背景に前年比4％増の51億コロナに達した。チェコ国内に7カ所のほか、ロシア、ルーマニア、スロバキアにも拠点を持つ。スロバキアではこのほど、食品・コンシューマー大手のドーマを買収している。（1CZK＝4.95JPY）
