2014/10/29

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

政府管理下のブルガリア銀KTB、倒産が不可避の見通し

この記事の要約

ブルガリア国立銀行(BNB=中銀=)は22日、政府の管理下に置かれている国内4位銀行コーポレート・コマーシャル・バンク(KTB)の経営悪化が外部に委託した監査で明らかになったと発表し、早急に対応しなければKTBの破綻は避 […]

ブルガリア国立銀行(BNB=中銀=)は22日、政府の管理下に置かれている国内4位銀行コーポレート・コマーシャル・バンク(KTB)の経営悪化が外部に委託した監査で明らかになったと発表し、早急に対応しなければKTBの破綻は避けられないとの見通しを示した。

同監査によると、KTBでは総資産(67億レフ)の評価額を42億レフも引き下げる必要がある。また、有担保債権の比率は13%に過ぎないという。

同国の法律では、BNBは資産状況の悪化した銀行に対し免許をはく奪のうえ、業務を停止させ、5営業日以内に倒産の道筋をつけなければならない。このためBNBは、現在の法制度のもとでは「(同行の)銀行免許取り消し以外に選択肢がない」として、必要な会計処理を今月末までに完了させるよう管財人に指示した。

KTBでは今年6月、不透明な取引が報じられたことをきっかけに経営への不安感が広がり取り付け騒ぎが発生。3日間で計90億レフの預金が引き出され、資金不足に陥ったことから政府が管理下に置いた。政府はその後、同行を清算・国有化し、預金者を保護しながら新たな銀行として再生させる計画を打ち出したものの、議会の承認を得られないまま宙に浮いている。(1BGN=69.61JPY)