2014/11/26

ポーランド

ポーランド石炭KW、資金調達難航

この記事の要約

経営難に陥っているポーランドの国営石炭会社コンパニア・ヴェングロヴァ(KW)の資金調達が難航している。ブルームバーグが19日報じたところによると、タラシュ社長は早期の解決策が見つからなければ5つの炭鉱の閉鎖と、約1万5, […]

経営難に陥っているポーランドの国営石炭会社コンパニア・ヴェングロヴァ(KW)の資金調達が難航している。ブルームバーグが19日報じたところによると、タラシュ社長は早期の解決策が見つからなければ5つの炭鉱の閉鎖と、約1万5,000人の従業員の解雇も避けられないと語った。銀行融資を受けられず「あと1年存続するには大事な資産を売却する必要がある」と厳しい経営状態に言及した。

KWは国内で14の炭鉱を経営し、欧州の総石炭生産量の4分の1、国内生産量の半分を占める業界最大手。欧州の景気減速による電力需要の縮小で、石炭価格が過去7年間で最低水準に落ち込み経営を圧迫している。今年上半期の赤字額は前年同期の2億3,000万ズロチから3億4,000万ズロチに悪化した。

KWは10月、4つの炭鉱を国営石炭輸出会社ウェングロコクスに売却し、25億ズロチを調達する計画を発表した。一方、計画していたユーロ建て社債の起債は、投資家が要求する金利水準が高すぎるとして中止を余儀なくされた。

ポーランドの炭鉱業界は国内の発電燃料の約9割を供給する重要な産業だ。経済省によると、今年上半期の炭鉱業界の総純利益は7億7,200万ズロチの赤字に転落した。コパチュ首相は3週間以内に炭鉱再編策をまとめるとしている。(1PLN=35.16JPY)