2014/11/26

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ブルガリア、破たん銀行の預金払い戻しを開始

この記事の要約

ブルガリア預金保証基金は24日、コーポレート・コマーシャル・バンク(KTB)の顧客に対し、来月4日から預金を払い戻すと発表した。一人当たり10万ユーロ(19万6,000レフ)を限度に、国内9つの金融機関で手続きを行う。 […]

ブルガリア預金保証基金は24日、コーポレート・コマーシャル・バンク(KTB)の顧客に対し、来月4日から預金を払い戻すと発表した。一人当たり10万ユーロ(19万6,000レフ)を限度に、国内9つの金融機関で手続きを行う。

KTBは国内4位の大手銀行だが、今年6月に取り付け騒ぎが発生したため、政府が管理下に置いた。その後外部監査により多額の超過債務が発覚し、公的資金注入による再建計画が中止。政府は今月に入って同行の銀行免許を取消し、清算手続きに入ると発表していた。ブルガリアの銀行免許取り消しは、欧州連合(EU)加盟以来、KTBが初めて。

KTBの顧客は6月の取引停止以来、保護の対象となる預金の払い戻しを繰り返し求めてきた。手続き遅延はEUからの批判も招いた。

今月7日に発足したボリソフ中道右派政権は、EUが計画する欧州銀行同盟へ加盟し、国内金融システムの安定化を図る方針だ。(1BGN=75.01JPY)(東欧経済ニュース7月26日号「ブルガリア中銀、4位銀行の清算・国有化を決定」を参照)