チェコ統計局(CSU)が8日発表した10月鉱工業生産高は前年同月比で3.2%増となり、上げ幅は前月の9.5%から大きく縮小した。オーストリアのライファイゼン銀行では、飛び石連休で休暇取得率が高まったことが一因と分析。鉱工業生産拡大の傾向は明白であり、経済の減速にはつながらないとみている。
業種別にみると、自動車(9.9%増)、電力・ガス・冷暖房(3.6%増)、化学(10.2%増)が全体をけん引する一方で、鉱業(5.6%減)、機械・設備(1.5%減)、家具を除く木材・コルク加工品・わら製品(5%減)が足を引っ張った。
製造業売上高は名目ベースで8.9%上昇した。業者による直接輸出高は17.2%、国内売上高(商社による輸出を含む)は0.2%、それぞれ増加した。
新規受注高は8.3%拡大したが、伸び幅は前月の15%を大きく下回った。国外受注は8.8%増、国内も7.5%増加した。業種別でみると、自動車(13.3%増)、コンピューター、電子・光学機器(17.3%増)、金属加工品(5.9%増)で伸びが目立った。一方、ベースメタル(4.8%減)、機械・設備(1.7%減)、衣料品(5.7%減)は後退した。
従業員50人超の製造企業の雇用数は平均で2.1%増加した。手取り平均賃金は名目ベースで1.1%増加し、2万7,633コルナに上昇した。(1CZK=5.38JPY)