ハンガリー政府が銀行業界の外資比率低減に自ら動き出した。政府は4日、国内8位のブダペスト銀行の買収で親会社GEキャピタルと仮合意したと発表した。7月末に独バイエルン州立銀行から5位MKBバンクを買収したのに続き2度目となる。買収の目的は市場競争促進で、1、2年後に売却あるいは両行の合併を検討する方針だ。
ハンガリーでは2000年以降、スイスフランなど金利の低い外貨建てローンの人気が急増したが、08年の金融危機後、フォリント大幅下落で返済負担が増大化し社会問題になった。政府は外資優位による影響を指摘してきたが、オルバン首相が11月、国内出資シェアを60%以上に引き上げるとの見解を明らかにした。
これに対し、欧州復興開発銀行が、国内資本シェアの目標を設定することは問題外とするなど懸念の声が上がっている。