2015/2/11

ロシア

15年のインフレ率、15%に上昇も=ロシア中銀総裁

この記事の要約

ロシア中央銀行のナビウリナ総裁は9日、2015年のインフレ率が15%に達する可能性があるとの見方を明らかにした。ただ、今年第2四半期にピークを迎えた後は、低下に転じるとみている。 ナビウリナ総裁は米ブルームバーグTVのイ […]

ロシア中央銀行のナビウリナ総裁は9日、2015年のインフレ率が15%に達する可能性があるとの見方を明らかにした。ただ、今年第2四半期にピークを迎えた後は、低下に転じるとみている。

ナビウリナ総裁は米ブルームバーグTVのインタビューで、インフレ加速の原因が通貨ルーブルの大幅安などにあると話した。ただ、その影響は時間がたてば弱まるため、現時点で利上げの必要性はないという。

また、為替相場は基本的に市場が決定するものとの考えだ。市場介入は、金融システムの機能が脅かされるような事態に限って行うとし、慎重な姿勢を示した。資金流出についても同じで、規制は行わない方針だ。

中央銀行は昨年12月にルーブル防衛のため、政策金利を6.5ポイント引き上げ、17%に設定した。しかし、それから1カ月半後の先月末に一転して2ポイントの利下げを行った。この措置は市場を驚かせ、景気対策を優先させる政府の圧力に屈したのではとの憶測が飛び交った。

先月のインフレ率は15%となり、過去10年間で2番目に高い数値を記録した。このため、利下げが時期尚早であったのではとの批判も出ていた。

昨夏以来、ルーブルの対米ドル相場は約半分に下落。同時にブレント原油価格は1バレル110ドルから58ドルまで低下した。ナビウリナ総裁は15年の平均原油価格が50ドルで推移した場合、国内総生産(GDP)が3~4%縮小するとみている。中銀の経済予測は3月に公表される予定だ。