2015/3/4

チェコ・スロバキア

チェコと韓国、戦略的提携協定を締結

この記事の要約

チェコのボフスラフ・ソボトカ首相は2月26日、訪問先のソウルで韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領と会談し、戦略的提携協定の締結で合意した。韓国による対チェコ投資を拡大し、両国の協力関係を従来の自動車製造分野にとどまらず、防 […]

チェコのボフスラフ・ソボトカ首相は2月26日、訪問先のソウルで韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領と会談し、戦略的提携協定の締結で合意した。韓国による対チェコ投資を拡大し、両国の協力関係を従来の自動車製造分野にとどまらず、防衛、社会基盤、原子力など他の分野にも広げることを狙う。チェコがアジアの国と戦略的提携協定を結ぶのはこれが初めて。

ソボトカ首相は、チェコが経済戦略の柱の一つとして、欧州連合(EU)域外諸国との関係強化を目指していると指摘。韓国はEU以外で3番目に貿易高の大きい国で、今後もチェコへの投資が期待できるとの見方を示した。具体的には、高速鉄道の敷設や原発拡張などを視野に入れている。

また、チェコ企業側は、ビールなどの食品加工業のほか、韓国軍向け装備・兵器の納入などに取引のチャンスを見出している。老舗磁器メーカーのドゥビはソボトカ首相の訪韓を機に、現地のドカン(Dohkwang)・トレーディングから500万米ドル相当の受注を獲得した。

韓国の現代自動車とネクセンタイヤは昨年、チェコにおける大型プロジェクトを発表した。両社合わせた投資額は270億コルナ(約9,800万ユーロ)で、1,900人前後の雇用創出効果があるとみられている。(1CZK=4.87JPY)