ロシアが輸出規制の緩和に動き出した。3月24日の政府危機対策委員会で輸出の自由化や、特にロシア企業の手続き上の負担軽減について協議したという。シュワロフ第一副首相が現地インターファクス通信に明らかにした。
同通信はまた、第一副首相室の関係者の話として、ロシア連邦税関庁が輸出業者の税関手続き簡素化に向け規定改正のロードマップ作成に着手していると伝えた。この人物は、業者の負担軽減のためには輸出許可の発行や税関手続きの合理化など、さらなる改善措置が必要との認識を示したという。
ロシアの今年の経済成長率はウクライナ紛争介入に対する欧米諸国の経済制裁措置を受けてマイナスに転じる見通しだ。同国中央銀行のホームページ上の統計によると、経済成長のけん引力である輸出は昨年、ドルベースで約1割減少した。特に輸出全体の7割を占める原油や天然ガスなどエネルギー輸出が落ち込んだことが影響している。