米国の航空宇宙システム開発企業シエラネバダが、トルコ国産航空機の開発に乗り出す。同社が16日明らかにしたところによると、完全子会社の「TRジェット」を現地に設立し、同国初となる小型ジェット旅客機(リージョナルジェット)の開発を進める意向だ。
TRジェットは経営破綻したドイツのフェアチャイルド・ドルニエ社の小型機「ドルニエ328」をベースにジェット機「TRJ328」とターボプロップ機「T328」を生産し、2019年のフライト開始を目指す。さらに、座席数を60~70席に倍増した「TRJ628」 の開発も2020年を目途に進め、2023年のフライト開始を予定する。
トルコ政府は先月末、国産リージョナルジェット開発プロジェクトを打ち出した。これに先立ちシエラネバダ社は同プロジェクトを推進する運輸海事通信省との基本合意書(MOU)に調印している。
シエラネバダ社は米国ネバダ州に本拠を置き、民生・軍事用の航空宇宙システムを手がけている。94年にトルコ系移民のオズメン夫妻が買収し、それぞれ最高経営責任者(CEO)と社長として事業を拡大してきた歴史がある。