イスタンブール工業会議所(ISO)がこのほど発表した『2014年トルコ製造業上位500社』によると、大手500社を合わせた2014年の営業利益は300億トルコリラ(約97億2,000万ユーロ)となり、前年から16.4%減少した。近隣地域でのイスラム過激派勢力拡大による地政学的リスクから通貨トルコリラが下落したことや、金利上昇によるコスト増が主因だ。
利払い・税・償却前利益(EBITDA)ベースの利益率は10.7%で、前年に比べ0.3ポイント低下した。ただ、為替差益のおかげで増益となった企業も一部にあったことから、当期利益は22.4%増の270億トルコリラに拡大した。純売上高は3.9%増の4,730億トルコリラだった。
ISOのバハチバン会頭は、トルコの第1-3月期経済成長率2.3%には個人消費が大きく貢献したとし、製造業の成長率が0.8%にとどまったことに懸念を示した。
国内製造業ランキングでは、国営石油精製会社テュプラシュが売上高275億トルコリラで首位となったほか、世界100カ国で事業展開する家電最大手アルチェリク、国営電力EUASなどが上位を占めた。(1TRY=45.34JPY)